両学長のYouTubeビデオから非常勤講師の労働環境を考えてみる
今日は朝から両学長のYouTubeビデオを観て考えさせられてしまいました。
企業に勤めているわけではないですが、大学の非常勤講師の労働環境ってどうなんだろうと疑問に思うわけです。
両学長の主張:こんな企業はやめた方がいい
- 企業理念が合わない会社
- 長時間労働の会社
- 上司がクソ野郎(笑)
1.企業理念が合わない会社
これに関しては、現在は問題ないと思います。英語を英語で教えさせてもらえる限り、私はたぶん満足すると思います。
ラッキーなことに、指定の教科書はどの大学でも洋書で、日本語で考える隙を与えません。
もちろん、日本語でヒントを出した方が分かりいいときはパッと日本語を出してすぐに英語に戻します。
2.長時間労働の会社
これですよねー。
非常勤講師はお給与を一コマいくらという計算でもらっています。
いくらこの給与が高くても、授業の準備、学生へのフィードバック、テスト問題作成、成績管理、など、授業以外で行う作業がとても多いのです。
よって、時給換算するともしかしたら学生アルバイトレベルかも・・・苦笑
ここにかんしては、やっぱり常勤はいいなー、とうらやましく思うこともあります。
ただ、上記以外は特にしがらみがないのは自由で良いなとも思います。
直属の上司に報告・連絡とか(別にしても良いですけど・・・)、会議出席とか、ほとんどありません。受験会場要員とかにも声をかけられることはありません。
3.上司がクソ野郎
って、ちょっと、お言葉が・・・(笑)
今のところ大学で変な上司にはあったことはないです。
たいていの場合はとても「なんでもサポートしますよ」オーラがスゴイです。
ある大学では特に上司はおらず、連絡はすべて事務方の方のみ、というところもありますが、こういったところはかえって心配になります。
ティーチングの相談とかはすべて事務方を通して常勤の先生にする、とか・・・
いずれにせよ、企業に勤めていた時の方がクソ野郎に会う機会は断然多かったです。
ということで、いろいろ考えてみましたが、2の長時間労働というところ以外はクリアなのかなとは思います。
あ、あと通勤時間も考慮すべきと両学長は言っていますね。
3校中、1校は通勤に片道1時間半です。これは改善したいかも・・・
さ、いざ授業へ出発!
おうちで仕事:授業準備とリサーチレポート添削
学期中はどうしても休日も家で仕事となってしまいます。
今日はT大学の授業準備とM大学のレポートの成績を付けていました。
最近では授業準備の時間はだいぶ短くできていると思います。
箇条書きにして、それぞれのタスクに対して大体かかる時間を予測して、記入しておきます。
結構レッスンのタイムマネジメントは上手なほうかと。(笑)
そして、レポートの添削(Marking)も、IETLSのライティングクラスで鍛えられました。今回のEvaluation Criteriaは
- Structure (Introduction, Body, Conclusion)
- Research (including reasons/ examples, resource with publication dates)
- Tesne
- Spelling
- Overall impression
という項目になっています。
なんだか学生それぞれに、英語力もリサーチ力もかなりのばらつきがありますが、全員が違う内容のリサーチをしているのでとても読みごたえがありました!
よって、この作業はかなり時間がかかりますが、割と好きな作業です。
こんな感じで、4時ごろにお墓参りがてら散歩に出た以外はずっと家で黙々とやっていました。
散歩といっても最近はバスの定期があるもので、今日はバスでいっちゃいました。
なので、2500歩ぐらいしか歩けず。
忙しいときは良しとしよう。
どこまでも、自分に優しく。
じゃないと、人にも優しくできないよ。(と、言い聞かせます。(笑))
Mega Seating Plan:座席表づくりがらくらくな件
授業の座席表について、コロナ禍ということもあり、毎回同じ座席に座ってもらってレッスンを行っている先生も多いかと思います。
私は基本、学生に好きな場所に座ってもらい、授業中に座席表を回して名前を書いてもらうスタイルをとってきました。
ただ、今年度は、毎回パートナーをかえてもらうというやり方を実践してみています。
これは、春休み中に読んでいた、Tim Murphey先生のクラスのマネです。(笑)
この本には、学生のLearning Logの内容が紹介されており、毎回パートナーをかえる彼らの声は、とてもポジティブなものでした。
これはやってみたいと思い、実践してみたところ、私のクラスの学生は、大体半分ぐらいの学生は「毎回とても新鮮で良い」「今日のパートナーの人は面白くてとても話しやすかった」などという声をLearning Logの中で聴くことができています。
ただ、ある学生から、「パートナーをかえるのがコミュニケーションの練習のために良いというのは納得したけど、毎回パートナーを探すのが大変なので、先生に座席表を作って欲しい」との要望がありました。
えー・・・。
そこで、このクラス全体にアンケートを行ってみたところ、「特に希望はない」という人が半数ぐらい。「先生にパートナーを決めてほしい。」のが5%ほど。「仲のいい友達とパートナーになりたい。」という人が20%ほどで、なんと、自分でパートナーを決めたい」という人は0%でした。
お互いに声を掛け合って、パートナーになることがそれほど苦痛だとは・・・考えてもみなかったです。
Merphey先生のクラスにも同じようなことが起こったようですが、ほとんどの人は「自分でパートナーを決めたい」と言って、先生が決めるというアイデアは消滅したそうですが。
いずれにせよ、じゃあ、先生が決めるとしても、毎回座席表を作るのは大変だなあ・・・と、ネットでいろいろ探したところ、素敵なサイトを見つけました。
これ、データを入れると、ランダムに席順をかえてくれるという素敵なサイト。そして、フリー!!
クラスによっては、授業が始まる時点で全員新しいパートナーと座ってくれていることもあるのですが、なんだかまごまごソワソワやっているクラスにはこれを使って決めてあげるのも良いかもしれません。
しかし、探せばいろいろあるものですね。
【Teaching Diary】Project-based Language Teaching (PBLT)とプレゼンのクラス
やっとこ金曜日。
金曜はM大学にてProject-based Languageのクラス。(PBLT)
Learner Autonomyに興味のある私は、プロジェクトを通して英語を教える教授法にとても興味があったので、希望が通って晴れて4月からこちらの大学の国際コミュニケーション学科に所属させていただいています。
もともとは、General English+Projectという形で、水・金の週2回のコースなのですが、水曜日はすでにT大学で勤務しているため、金曜日のみ担当することとなりました。
水曜日はカナダ人のN先生が担当し、チームティーチングのような形になっています。
年度初めに打ち合わせをして、それぞれの授業で前半Languageクラス、後半プロジェクトの時間、という形にしようということで始めたのですが、これがどうもしっくりきませんでした。
なんだかLanguageもプロジェクトも1回の授業で行うとどちらも中途半端なOutcomeになってしまう気がして、途中、「水曜日はLanguage only,金曜日はプロジェクトオンリーにしませんか?」と提案すると、N先生は快諾してくれました。
さて、今日で第5回の授業が終わりました。
私も学生もお互いに初めてのプロジェクトクラスなので、お互いに手探り状態でここまでやってきました。
最初は「じゃあグループに分かれて、リサーチして、プレゼンね!」なんて乱暴なことをしようとしていましたが、さすがにこれはうまくいかんぞ、と思い、やれYouTubeビデオやら書籍など、いろいろと調べて、何となく自分なりのフレームワークができてきました。
プレゼン関連の書籍としては、王道のSpeaking of Speechを参考にさせていただきました。
この本は、他のクラスのスモールプロジェクトクラスでも参考にさせていただきましたが、とても良くできています。超オススメです。
今日はグループ内のメンバーがそれぞれ調べたことを持ち寄って、プレゼンのアウトラインとスライド用のStoryboardを作る作業を行いました。また、それぞれのパートのScriptを準備し、来週のリハーサルに備えることとなりました。
それにしても、宿題の提出、結構忘れている人がいて冷や汗でした。
どうやったら忘れを防げるのか、今後の課題です。
あまり手取り足取りやってあげるのは、大学生なので避けたいところです。自分で課題や宿題は管理して、締切りにきちんと提出できるようにならないとね。
夜はご褒美にハーゲンダッツのラムレーズンを堪能。
ああ、やっと一週間終わった。今週はどの授業も結構自分なりにうまくいって、出来としては80点ぐらいあげたいです。
お疲れ、自分。
【Teaching Diary】Where are you a local?
今日はK大学でビデオを使ってレッスンでした。
センゲージラーニングのWorld English 1の中のビデオです。
なかなかみごたえのあるビデオだと思いました。
Part 1は4人のヨーロッパ人がWhere are you from? What languages do you speak? Where do you feel at home?という3つの質問に答えています。
ヨーロッパの人は当たり前ですが、彼らは母国語の他に3か国語ぐらいは平気で話せると言い放ちます。でもこれははったりでもなんでもなく、ほんとに話せるのです。
私もとあるミーティングで何の言語が可能か?という話になったときに、ほとんどの人が3か国以上の札をあげていたことに驚いたことがあります。クラスでもみんなびっくりしていました。
良く聴くのは、昔からヨーロッパは大陸続きな為、隣の国の人と貿易したりで、必要に迫られて外国語を話さないとビジネスができない状況にあったため、このような素敵な状況になったそうです。
日本はというと、島国という立地もあってか、必要に迫られるような状況はあまりないように思います。よって、日本語オンリーの人が多いのではというのが昔から言われているかと思います。
でも、そろそろ近隣のアジアの言語を多くの人が話せる日が来てもおかしくないな、とも思っています。
現に、私の姪っ子も、韓流アイドル好きから始まって、かなり韓国語を話せるようになっていました。
Part 2は、ある女性の話で、彼女曰く、'Where are you from?' is a difficult question.なのだそうです。というのも、生まれはUKでUKパスポートも持っていますが、長く住んでいたわけではありません。アメリカには20年近く住まわれていたそうです。その後、引っ越し、今はポルトガルに住まわれています。さらに、ご両親はガーナの出身。
こうなってくると、確かにWhere are you from?は簡単には答えられないような気がします。
そして、彼女はWhere are you a local?という質問の方が良いと話していました。a local、つまり、親友や家族など、大事な人がいる場所、それがlocalだそうで、彼女にとっては住んでいたどの国もlocalだと言えると感じているそうです。
私の答えは、生まれ育った横浜、留学していたリバプール、そして、両親の出身地の九州がLocalと言えましょうか。
授業では最後にプレゼンをしましたが、ほとんどの学生は、Where are you from? is an easy question for me to answer.と答えていました。なぜなら、「埼玉から一度も出てことがない・・・」とか。苦笑
ま、みんなこれからだな!
ということで、なかなか興味深い授業となり、みんなも集中して考えてくれていたと思います。ほ。
【Teaching Diary】小テストはやさしめに
T大学のアカデミックリスニングのクラス。
今日は今学期2回目の小テストでした。
いつも小テストなんてやらないのに、やった方がみんな復習するし、学習の成果を少しずつ確認できるので良いかなと思い、今回思い切って導入してみました。
テストにはWashback effectsと言って、テストが学習に与える影響があり、それがポジティブに転ぶと成功、という話になります。
このクラスでは、Unitが終わった次の週に、リスニングと単語テスト、全部で15問ほどの小テストです。
これ、Unit 1の小テストで失敗してしまいました。
テキストに付随しているUnit Testなるものをそのままそっくり出してしまったのです。
すると、平均点、低!!
しょっぱなからやってしまいました。きっとみんな難しすぎてやる気を失っているんじゃないかと心配でした。
でも、Learning Logのコメントを読んでみると、意外に前向き。
「今日は悔しかったので次回は絶対いい点を取る!」
といった頑張る学生が多くいたので救われました。
結局、失敗したと思ったテストは意外にいいほうに転がってくれているようでした。
今日はUnit 2の小テスト。選択肢の短いものや、わかりやすいものだけを選び、作成しました。
すると、当たり前ですが、平均点、高!!(笑)
加減が難しいなあ・・・
そんなこんなで、今日は午後から2コマでした。
水曜日は午前中に少し仕事ができるので、余裕があって好きです!
明日は3コマ。2限目からですが、今から体力温存します。
お風呂入って早く寝よっと。
↓使用中の教科書
教えることをWorkではなくPlayと考える(フムフム)
なんとなく、大学の授業に関して吹っ切れた気持ちになったので、書き留めておこうと思います。
どうもここのところ、授業を重荷に感じていました。
- 準備に時間がかかる
- 学生の反応が気になる
- 課題のフィードバックに時間がかかる
- ・・・のわりにお給与が低い
こんなことを考えてとてもネガティブになっていて、なかなか抜け出せずにいました。
そんな中、初心に戻って読書をしていました。その中でもLearning Teachingの中のLesson Planの一説が、「あ、それでいいのか。」と思える内容だったのです。
Lesson PlanはBrief 'running order'だけでいい。
著者のJim Scrivener(大御所!)曰く、レッスンプランはTeacher Trainingの中で行うように詳細にする人もいるが、多くの人は忙しくなってきたり、慣れてくるとそれほど細かく書く必要はないし、しかも、詳細にプランをしない方がなぜかレッスンがうまくいくことがある。と。
確かに、私もそんな経験をしました。
そして、様々なLesson Planが紹介される中、私のプランはBrief 'running order' (箇条書きのようにレッスン手順の順番を書くだけ!)で充分じゃないか、という結論に至りました。
今までは、やれここはペアワーク、ここはグループワークで何分、など、レッスンをイメージしながらプランしていましたが、昨日のレッスンからそれをやめて、もっとクラスの中に集中するようにしてみました。
また、毎回スライドも作っていましたが、思い切ってやめてみました。
すると、生徒さんの目を見ながら、様子をモニターしながら、そして、名前を覚えようとしながらレッスンすることで、彼らとのつながりを強く感じられるようになったと思いました。
もう一つは今日ちらっと観たYouTubeの中で、Elizabeth Filipsさんが影響されたNaval Ravikantさんの、仕事と遊びの考え方についてです。ビビッと来ました。
Work vs. Play
その考え方とは、WorkをPlayと考える、というものだそうです。
言い方を変えると、PlayのようにWorkする、かな。
なので、楽しくできるものを仕事にすることによって、どんなに長い時間かかるとしてもその行動を楽しむことができるし、同じ内容でも、Workとして行う人とPlayとして行う人では絶対にPlayの方が長く行っても頑張っているという気持ちにならない、ということなのです。
ラッキーなことに、私はレッスンを行うことが大好きで、楽しいレッスンになるように本や論文、時にはYouTubeビデオを駆使して常に研究しています。
ただ、「研究しています」というと仕事っぽいですが、それが全然苦にならなくて楽しいのです。
そして、これは盛り上がりそう、とかいうものがあればすぐに自分のレッスンにも取り入れるようにしてきて、今の自分があるのだと思います。
ということで、教えることをWorkと考えず、もっと楽しくPlayしようと感じた今日一日でした!!