Teaching is Learning ~教えることは、学ぶこと~

都内の大学で英語を教えています。日々のティーチングや研究についてつづります!

Language Learning Advisorという仕事

最近読んでいる本に、Reflective Dialogue というものがある。

 

 

語学学習者へのアドバイジングについての本。

いわゆるハウツー本なのだが、なかなか奥が深い。

アドバイザーやカウンセラーというと、悩みを聞いて、その人に良さそうな学習方法を教えてあげる、というイメージだった。

私も短大卒業と同時に英会話学校に就職し、教務課スタッフとしていくつものカウンセリングをしてきたが、やはり上記のようなやり方だった。

Reflective dialogue を使ったアドバイジングはちょっと違う。

簡単に言うと、ライフコーチングと語学カウンセリングを掛け合わせたようなイメージだ。

よって、アドバイザーの仕事は、まず学習者の話をよく聞く

聞きながら、学習者の言葉をリピートしたり、リフレイズしたり、質問したりする。これによって、学習者は様々なことを振り返り、気づいていくことになる。

そして、自分で学習方法を決めて、取り組んでいく

アドバイジングセッションは毎週、毎月と繰り返し進捗を確認したり、軌道修正したり、少しずつ学習者が自分で自己アドバイスできるようになるまで気長に続けていく必要がある。

セルフアクセスセンターのある大きな大学ではこのようなアドバイジングセッションが当たり前のように行われているらしい。

思えば、短大卒業と同時に就職したあの英会話学校でのカウンセリングの目的は、一回のカウンセリングで効果的な学習方法を紹介し、あわよくばその人にあった教材やコースを勧めて売る、という裏事情があった。

決してその人が一人前の学習者となるために行ってはいなかった。

そこが、今回読んだアドバイジングとの大きな違いだと思う。

近い将来、アドバイジングのコースを取ってみて、このまましがない非常勤を続けるか、新しい分野に挑戦するか見極めていこうと思う。